中国の金融制度は当初はソ連型すなわち単一銀行(モノバンク)制度でした。すなわち中国人民銀行、中国銀行と中国人民建設銀行の3つを支柱とするシステムが1979年まで続きました。中国人民銀行は企業から預金を受け入れるとともに貸し出しを行い、中国銀行は企業に外貨貸付を行い、中国人民建設銀行は企業に資金交付を行っていました。
そののちモノバンク制からの改革を行うことになり、中国農業銀行、交通銀行、中国工商銀行などを復活あるいは設立しました。中国人民銀行は中央銀行に特化しました。そして1990年に上海証券取引所を開設しました。さらに1991年にシンセン証券取引所を開設し、また政策銀行である国家開発銀行、中国輸出入銀行、中国農業発展銀行を設立しました。
金融に関する法律の制定については次のとおりです。
1995年 商業銀行法施行、中央人民銀行法施行
1996年 手形法施行
1999年 証券法施行
2001年 信託法制定
2004年 中華人民共和国証券投資基金法施行
次に証券取引市場について見ますと、A株(国内投資家向けの人民元建て株取引)とB株(外国人投資家向けの外貨建て取引)とがあります。B株市場は上海証券取引所では米ドル建て、シンセン証券取引所では香港ドル建てがあります。政府は海外からの投資資金の流入を図るために、A株市場を2001年以降外国人投資家向けに開放してきました。一方、B株市場も、外貨での取引きを国内投資家に開放していきました。他には香港H株市場、レッドチップ市場があります。
香港H株市場は中国本土で法人登記をしている中国企業を対象とし、レッドチップ市場は香港で法人登記をしている中国企業を対象としています。
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