尾近法律事務所 本文へジャンプ
 中国ニュース
 韓国ニュース
 
フィリピンニュース
 雑記帳

オンラインコース


ハーバード大学ではグレゴリー・ナギー教授の「古代ギリシャの英雄に関する概念」という講義が1970年代から行われ1万人の学生がその講義を受講してきました。大学はオンラインコースとしては初めて古代ギリシャ文学研究のクラスを開設しました。そして、この講義を受講した卒業生にメールを送り、オンラインクラスの受講生に対するメンター(相談相手)およびディスカッショングループの管理者にボランティアとしてなってくれるよう依頼しました。このオンラインクラスは先週に始まり6月まで続きますが2万7千人の受講生が登録しました。講義のシラバスによればホーマーのオデッセイやプラトン、サッフォーの詩などを含んでいます。MOOC(集団オンラインコース)では教授と接して話すことができないので、多くの学生たちを促して相互に交流させたりすることが重要となポイントになります。上記の卒業生への依頼メールを送るために最近受講した学生12名が動員されました。約10名のナギー教授の助手たちがオンラインコースの進め方につき議論しました。ナギー教授によれば約12名がこのオンラインコース創設に関与し、ハーバード大学とその他の大学から10名の研究者が受講生のレポートのチェックや評価に携わりました。MOOCはスタンフォード大学で1年半前に開始したオンラインコースですが、昨年、ハーバード大学とMITとが共同でedXというオンラインコースを立ち上げました。カリフォルニア大学バークレー校が2,3か月後にedXに参加し、さらにテキサス大学などが講義を提供すると申し入れています。

Anand Chandrasekher氏はインドのマドラス生まれで、コーネル大学でコンピュータ・サイエンスの学位およびエンジニアリングの修士を取った後、1988年インテルに入社しました。
 彼はインテルのセールス・マーケティング・グループで総支配人兼シニア・バイス・プレジデントとなり、モバイル・プラットフォームグループの総支配人兼バイス・プレジデントとなりました。そして1995年から3年間、現インテル会長のCraig Barrett氏のテクニカル・アシスタントも務めました。
 しかし、2011年、彼は24年間勤務したインテル社を辞職しました。約1年後の昨年夏に、彼はクアルコムに入社しました。クアルコムは通信技術に関する重要な特許を多数擁しており、携帯電話の第3世代(3G)までの技術に関して支配的な事業者で、多くの携帯電話メーカーがクアルコムに特許ライセンス料を支払っています。このクアルコム支配から脱却するべく他社が第4世代の通信規格となる技術開発競争を繰り広げています。LTEなどは第3.9世代(人によっては第4世代に入れる)と言われています。
 そのクアルコムがスマートフォーンのユーザー層の間での知名度をもっとアップしたいと2011年から消費者向けのマーケティングを開始していました。そのマーケティング担当がAnand Chandrasekher氏のクアルコムにおける仕事です。
 実はAnand 氏は2007年、ある雑誌のインタビューで、「もっとも希望することは?」という問いに対して「PC市場を縮小させることだ」と述べています。PCのCPUチップでIntel Insideと広告されていたことで誰でも知られているインテルですから、いくらインテルのモバイルマーケティング担当とはいえ刺激的なインタビュー記事でした。しかし、PC市場はその後、どんどん縮小していきました。
 ぼくは50歳に近くなった(1963年生まれ)彼のクアルコムにおける第2の人生にかける熱意を感じるとともに、「PCからスマホ」へという米国だけでない世界中で見られる大きな流れを感じるのです。


▲雑記帳一覧へ戻る



Copyright(C)2019,Ochika Law Office. All Rights Reserved.