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中国ニュース

1労働問題


  • 外資ファーストフードチェーン店の労働組合

中華総工会(労働組合の全国組織)の全総基層組織建設部長郭穏才氏がケンタッキー、マクドナルドにおける労働組合設立に関して中国工会新聞の記者の質問に答えた内容をご紹介する。  ケンタッキーを内部に抱える集団公司は30の省区市に1600店近くの店舗を持ち従業員は10万人余りである。マクドナルドは25の省市に720店舗を有し従業員は4万人余りである。しかし店舗での労働組合設立はほとんどなく労働組合に入る従業員も少ない。特に注意すべきは、両社はある地方で労働組合が設立されているものの、行政隷属関係おおいかぶさって(覆蓋)設立されていることである。ひとつの労働組合の下に100余りの店舗が属し、労働組合組織に入るのは企業幹部であり、従業員の大部分を占める従業員はる労働組合組織の外に置かれている。このような「覆蓋」式の労働組合は法律法規に反していないのだろうか。このような大規模の多地区間に跨るチェーン店において労働組合を設立する規範はなにか。 (記者) 労働組合が設立されているものの、行政隷属関係おおいかぶさって(覆蓋)設立されている。ひとつの労働組合の下に100余りの店舗が属し、労働組合組織に入るのは企業幹部である。 (建設部長) 中国の労働組合は属地管理の原則すなわち企業所在地の労働組合の指導を受ける。多地区間にまたがって隷属関係を作っているのではない。労働組合法では従業員25人に満たなくても単独で基層労働組合委員会を作れる。チェーン店舗は単独で労働組合委員会を設立できる法的条件がそなわっている。 (記者) ある地方労働組合でケンタッキーに組織を設立しようとしたところ阻止しようとされたと聞くが? (建設部長) 中国の労働組合についてあまり理解されていなかったためある地方労働組合で問題に遭遇した。覆蓋式の労働組合は属地原則に反する。従業員の労働組合加入を制限することになる。7000名の従業員と400名余りの管理職が組合員であるにもかかわらず、75%を占める従業員が長期間、組合組織から排斥されていた。遺憾ながらまだケンタッキー、マクドナルドは自ら作った労働組合組織を堅持している。ケンタッキーはアルバイト(非全日制職工)の入会を阻止しているしレストランの店長(経理)を労働組合責任者にしている。労働組合は自ら結成する大衆組織であり使用者によって設立されるものではない。企業は労働組合支持の責任と義務を有するが組合内部に干渉する権利はない。 (記者) 最近十堰市(湖北省)で労働組合が成立したが?(建設部長) 523日に十堰市の六堰店でケンタッキーの労働組合が属地原則に合致して作られ、アルバイト学生、アルバイト店員が加入した。これを我々は重大な突破としたい。      (工人日報)

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