今年の農機市場は年初から異常なほど沸き立っている。温家宝首相は全人代で2009年度中央財政支出から130億を農業機械機器購入の補助金に充てることを決定した。農民がトラクターを購入する意欲は空前の高まりを見せている。トラクターの市場はすさまじい勢いで伸びており、四川大地震の被災地では補助金は50%にまで達している。トラクター製造企業によると3月度の販売高は去年の同月と比較して50%以上伸びている。江西省の補助金は4.5万台分であったが短期間のうちに実行完了した。まだ到来していないが田の作業季節市場(たとえば江蘇省、山東省、河南省)でも農機具購入の熱気が生まれている。ある地域では購入者の行列ができているほどである。大型、中型トラクター以外でもウォーキングトラクター、刈取り機、田植え機、回転耕運機などの製品販売さえも爆発的である。 このようになった背景についてみると、2008年、第一次補助金が40億元、投下された。非常に多くの省で上半期のうちに補助金額の目標値を達成した。下半期は市場は「待ち」の気分が濃厚で購買意欲は抑制された。その結果2009年に補助金が実行されるや否や長期間の購買圧力が解放され、奪い合って買うような消費行動が出現したのである。 次の要因として2009年の補助金政策発表は前年のときより早く、宣伝はいきわたっていた。農業部と財政部とは2008年12月26日に農機購買補助金政策を発布し、補助金総額の規模が知れ渡った。10以上の省で春節前に補助金適用の農機の種類・型を明らかにし、適用種類リストを公布した。 第三に補助金による購買はすでに農機市場の主流になっていた。2009年年初に実行された補助金額は100億元に達し、2008年に比べて150%伸びた。一台当たりの補助金額はほとんど増加していないから補助が広くいきわたったことになる。 第4に農機への投資熱があげられる。世界金融危機の影響で2008年下半期に農民工が2000万人近く帰郷し、各地方で農民工を助ける政策がとられた。
2009年の1、2月期の全国での大型、中型トラクターの生産台数は31056台である。これは28%の伸びで、特に3月に入ってから市場はさらに熱気を帯びている。(工業報、2009年3月31日)
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