中国政府は、農村部の近代化と生活向上を重要な目標に掲げており、農業の機械化も重要な政策目標とされ、機械導入に補助金が交付されている。ただし、補助金が交付される機械のリストに掲載されていなければならない。農機メーカーにとっては、自社の製品がこのリストに入ることが重要となっている。メーカーはホームページなどでこの情報を流すと、数日以内にその機械が売れるのである。 ところで中国農業機械工業協会によれば、上記の補助金対象農業機械リストには長年の間、土木機械は入っていなかった。農業用土木機械さえもなかった。ところが本年、補助金枠の拡大とともに、いくつかの地方では農用土木機械への需要増加に対し、土木機械をリストに入れざるをえなくなってきた。湖南省では、山河智能機械株式会社というごく一般的な土木機械メーカーの掘削機械のうち3機種が省の2009年度の上記リストに入った。実はその機械の名称は、わざわざ「掘削」と命名したものであった。
国務院農業部の農機推進宣伝局の担当官吏によれば、掘削機械は、主要な用途は果樹園での生産に用いられ収穫期において、穴を掘ることに用いられるという。これは省力化に役立つらしい。しかし、この機械の上部にある部品を装着するとトラクターの機械本体に用いられる。簡便型掘削機はウォーキングトラクターとして用いられる。このように農業土木機械と言っても多様な用途に用いられるのであり、農民本人が自ら決定することであると山河智能機械の販売員も言っているようである。(2009年4月2日、工業報)
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